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2017年6月30日 (金)

今日(6月30日)は何の日? 時代小説家柴田錬三郎の忌日 「読んでもらうこと 売れることを第一とした時代劇作家」

今日(6月30日)は何の日?
時代小説家柴田錬三郎の忌日
「読んでもらうこと 売れることを第一とした時代劇作家」

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昭和53年(1978年)6月30日、柴田錬三郎が逝去した。享年61歳。彼は文化人タレントでもあり、マスメディアにもよく顔を出した。「3時のあなた」(フジテレビ)や「ほんものは誰だ?!」(日本テレビ)などの出演がそれである。エッセイも多数発表した。彼は作家として、まずは作品を読んでもらうことが第一であることをよく知っていた。その姿勢がよく現れているのが、芥川賞と直木賞のことである。『イエスの裔』が芥川賞と直木賞の両方の候補となったとき天秤にかけて直木賞選んだことである。純小説の芥川賞か、大衆小説の直木賞かと問われれば、多くの作家は芥川賞を選ぶであろう。それは作家としての腕の誉れであるからだ。しかし、柴田はより多くの人に広がるように大衆小説である直木賞を選んだ。そして時代小説を続々と発表し、剣豪ブームを巻き起こした。彼は剣豪作家といわれるようになる。

著名な作品を上げると『眠狂四郎シリーズ』『真説河内山宗俊』『猿飛佐助』『柳生但馬守』『清河八郎』『われら九人の戦鬼』『岡っ引どぶ 柴錬捕物帖』『真田十勇士』『御家人斬九郎』『堀部安兵衛』『おらんだ左近事件帖』『三国志英雄ここにあり』その他多数である。TVシリーズでおなじみの作品も少なくない。

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作家として多彩な活動をした人でもある。「文壇野良犬会」がその一つである。会長は今東光氏、副会長は柴田錬三郎氏、他は黒岩重吾、田中小実昌、野坂昭如、戸川昌子、藤本義一、井上ひさし、梶山季之。この自由気ままな集まりの発会式には、実は柴田は欠席しているが、今東光と柴田はかなり精力的に世の矛盾に正面からぶつかっていった。

柴田は面白い人物である。作家の中でも、純粋に文学を追うのではなく、その作品を数多くの人に読んでもらうことを大切にした。案外無視されがちだが、この柴田の視点は、またとても大切なものである。

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