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2017年4月29日 (土)

今日は何の日? 4月29日 昭和の日 嵐寛寿郎の鞍馬天狗シリーズが始まった日 「デフォルメは事実よりも人の心を撃つ」

今日は何の日?

テーマ「デフォルメは事実よりも人の心を撃つ」

もちろん4月29日は昭和天皇の生誕日であり、「昭和の日」。そこで昭和の出来事に目を向けてみる。

今からちょうど90年前の、昭和2年(1927年)の4月29日のこと。

嵐寛寿郎が、まだ嵐長十郎と名乗っていたときに、映画『鞍馬天狗異聞・角兵衛獅子』が封切られた。シリーズ第一作。

嵐寛寿郎が鞍馬天狗課、鞍馬天狗が嵐寛寿郎かといわれるほどの当たり役。大仏次郎の同名小説が原作。勤王獅子の一人である倉田天膳が、新撰組を翻弄する痛快時代小説。嵐寛寿郎の主演映画で一世を風靡した。

権力に阿(おもね)ることをせず、庶民を護る時代劇スーパーヒーローが銀幕を闊歩する。その姿に人々は酔いしれた。オーバーアクションも印象を強く与えた。「杉作」という角兵衛獅子の子ども役が、映画をより楽しませた。

昭和恐慌へと突入していく時代背景もあったかもしれないが、正義が大切にされ、勧善懲悪が人々の心を撃った。さらにピンチに陥り、そこから脱出して悪を撃つというパターンが、ハラハラ・ドキドキさせたのかもしれない。
まさに原作を超えててさまざまにデフォルメをさせたことが観衆を魅了したとも言える。

個人的に考えさせられたこととは、事実を伝えることよりもデフォルメをしたほうが人の心に届くということ。デフォルメは、事実ではなく真実を伝えようとする方法論。嵐寛寿郎の映画を見ていると、かなりデフォルメされた作品ばかり。しかし、そこからは事実よりも大切なものがあるということを感じさせられる。

ちなみに嵐寛寿郎(アラカン)は、六歳下の長谷川一人、五歳下の市川右太衛門、一歳下の片岡千恵蔵、同い年の月形龍之介・一歳年上の阪東妻三郎、四歳年上の大河内伝次郎とともに「七剣聖」と呼ばれ、時代劇を引っ張っていた。個性的な大スターが共に他者を引き上げていたようにも思う。

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