明治維新の功罪を見なおす必要を感じる
維新の会が設立されるなど、明治維新を称賛する声は多い。
明治四年から五年の動きを見つめると
維新という言葉の称賛は
一部の官僚たちが仕掛けた罠であることが見えてきます。
明治四年
・廃仏毀釈の徹底
(太政官布告で寺社領上知令が布告され、
境内を除き、寺や神社の領地が国に没収される。
国による簒奪?)
・廃藩置県の断行
・民部省が廃止され大蔵省に吸収合併(本来は民部省が上位)
・文部省の設置
・散髪脱刀令布告
・普化宗の廃止
・岩倉使節団の欧米への派遣
明治五年
・学制の公布と発布
・田畑永代売買禁止令(土地永代売買の禁)廃止
・陸軍省・海軍省設置
・神祇省が廃止され、宗教統制をする教部省が設置
・僧侶の肉食・妻帯・蓄髪が許可(むしろ強要された)
・改暦ノ詔書並太陽暦を頒布:グレゴリオ暦の導入を布告
・神武天皇即位紀元制定
・徴兵令
次々と新たな制度が敷かれていき、
そのために上意下達の官僚制度が堅固になっていき
一方では江戸時代は全否定されていきました。
そして明治維新を全面肯定をするように
歴史は改竄されていったの
です。
明治維新で日本が失ったものは少なくありません。
ほとんどが無視され、維新は一層強固に行われて行きました。
そのツケが今になって現れているのではないでしょうか。
官僚はとても優秀な人達の集まりであるにもかかわらず
権力闘争が行われ、本当に必要なところは無視され
内部組織を守るために、本当に有能な人材が潰されていっているよ
特に、民部省が大蔵省に吸収合併されたことは
今の日本の官僚支配の元凶の一つのように感じます。
廃仏毀釈は、仏教を骨抜きにするのみならず
神道も古神道から国家神道へと変貌してしまいました。
改暦も日本人から季節感を奪ってしまいました。
もちろん、明治維新により救われた人も少なくありません。
江戸時代が良かったという気はありませんが
明治で捨て去られたものの中に
ほんとうに大切なモノが少なくないように思えます。
明治維新の功罪をもっと明らかにする必要を感じています.
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