欲と暴れ馬 「千年先を見つめて(尾張七代藩主徳川宗春物語)」より
前回と前々回に引き続き、柳澤吉保と萬五郎通春(徳川宗春)のやりとり。
柳澤吉保:
「人には欲というものがございます。
欲が過ぎれば身を滅ぼしますが、
誰もが欲を持っているということを認めなければ、
この世が成り立ちませぬ。
その欲を抑えこむのか、その欲を上手に扱うのか。
暴れ馬を扱うのと似ておりますな。
その暴れ馬を殺すのか、上手に活かすのか。」
萬五郎通春:
「慈しむと忍ぶいうことに繋がりましょうか」
柳澤吉保:
「流石ですな。これだけの話で、そこまで理解なさるとは。」
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