性欲や物欲をどうするのか? 「千年先を見つめて(尾張藩七代藩主徳川宗春物語)」より
正親町公通と、吉見幸和、そして萬五郎通春(宗春)の対話場面を設定しました。
萬五郎通春:
「幸和先生より『創られし万象、殊に人には、創りし神の霊が内在し、
神と人とが合一する「天人唯一之道』を教わりました。」
正親町公通:
「うむ。確かに麒麟児じゃ。簡単に言えば、正直にあれということじゃのう。」
萬五郎通春:
「性欲や物欲などにも正直にあれということですか?」
正親町公通:
「そなたはどう思う?」
萬五郎通春:
「イザナギとイザナミの両神が居られるということは、
われら人も、男と女を求めるのが本質と存じます。」
公通は笑顔でうなずく。
萬五郎通春:
「それを上から力で抑えても詮なきこと。自らの範囲で上手に解き放ち制することが大切かと。」
正親町公通:
「吉見殿、この麒麟児は日の本の鳳凰になるやも知れませぬぞ。驚き申した。」
吉見幸和:
「やんちゃ萬五郎君で名古屋城下では勇名ですが、それは仮の姿。
やんちゃをしながら実に多くの家臣や領民と交わっておりまする。
拙者も萬五郎君を尾張の光と見ておりまする。」
その後、三人は垂加神道や自分の考えを語り合い、夜遅くまで過ごす。
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