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2012年2月23日 (木)

他と異なる道を歩む 「千年先を見つめて(尾張七代藩主徳川宗春物語)」より

萬五郎通春こと宗春が上京する直前に、生母の宣揚院を尋ねた時の会話です。


萬五郎通春:
 「私は徳川将軍家ではなく尾張藩の庶子でございます。
  もし将軍家になにかある場合は、尾張藩が支えねばなりませぬ。
  尾張が将軍家と同じ様なことをしていては
  神君が尾張藩をお作りになられた意味がなくなりまする。
  将軍家・尾州・紀州の三つでこの日の本を守らねばなりませぬ。
  つまり、それと同じように私が兄上と同じことをしていては
  神君の意に逆らうのと同じ事でございます。
  それゆえ、この尾張藩を支えるためにも
  私は常に皆と反対の道を歩みたいと存じます。」

宣揚院:
 「よくそこまでお気づきなされた。私があなた様を生むことができたのも、
  他の方々とは常に異なる道を歩んだからにほかなりませぬ。
  それともう一つ言い聞かせることがある。
  四谷に移られた本寿院様の元へ行くように。」

萬五郎通春:
 「誰もが避けて通る本寿院(藩主吉通母)様の元へ?」

宣揚院:  
 「本寿院様は美しい方でございます。
  心根も美しい。頭も名刀のようでございます。
  殿の御生母として立派な方。
  されどそのために、若き殿へのご影響が大きすぎ年寄りどもにより
  罠にはめられ四谷屋敷へ閉じこめられてしまいました。
  しかし、あの方から学ぶことは多いはずです。
  江戸表で殿にお仕えし、本寿院様ができなんだことをあなた様がなされませ。
  他の兄上方とは同じ道を歩みなされてはなりませぬ。よろしいですか。」

萬五郎通春:
 「はい、肝に銘じます。」

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