ひな祭りだけどひな祭りじゃない
ひな祭り。
別名「桃の節句」。
桃は霊木として中国でも日本でも尊崇され
吉祥の徴とされた。
ところがこの時期に桃に花は咲かない。
なぜ桃の節句???
実は桃の節句は旧暦で行なわなければ意味がない。
旧暦の三月三日、ことしでいうと
新暦の3月29日 日曜日。
この日ならば桃の花は綺麗に咲く頃。
(一宮の桃花祭はまさにこの時期に行なわれる)
節句に関わるものはやはり季節感がほしい。
形式だけの日付ではなく
暦をもう一度見つめなおす必要があるのではないだろうか?
人間の情操教育もこんなところに関係している気がする。
もう一つ。
最近の雛人形は、向かって右がお雛様で、右がお内裏様。
これを当たり前だと思っている人が多い。
京人形は実は逆であることを知っている人は少ない。
壇の下を見てみると
年老いた左大臣が向かって右で
若い右大臣が向かって左。
向かって右が上位。
つまり雛人形から見て左が上位。
日本は元々左を上位にすることが多い。
左大臣が右大臣よりも上位。
明治初期まで続いた制度では
常に左が上位。
ところが大正デモクラシー以降
日本の雛人形は逆い置かれるようになった。
右を上位にする
世界を基準にするようになったからだ。
しかし京都は伝統を今も重んじ
左を上位にしている。
当たり前と思っていたことが
実は当たり前ではない。
そんなことをもっともっと注意していたい。
| 固定リンク
コメント