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2008年6月16日 (月)

映画『リボルバー』 難解だが人の心理を抉る作品

もう公開は終わってしまったが
薦めもあり、ガイ・リッチ監督の『リボルバー』を観た。
http://www.astaire.co.jp/revolver/

高野山からの帰りで夜中に五人で鑑賞。
ガイ・リッチは映画監督としてよりも
マドンナの旦那として有名。

誰が実在の人物で、
誰が主人公の身体の中に生きる虚構の人物なのか、
人物だけでなく、物に対しても同じ。
非常に分かりにくい設定になっている。
存在しないお金が出てきたり、
13階という存在しない階で停止したり、
ジャパニメーションを用いたり、
虚構を連ねる物語のヒントが語られている。
つまり基本的には、存在しない人や物がたくさんいると言うことなのだろう。
むしろ一人の人の中にある多重人格が、
七年間の刑務所の中で噴出し、
主人公自身さえも何が現実で何が虚構なのかが
わからなくなっていく点も面白い。

奪う(カジノ)より与える(寄付)ことの大切さを示したり、
殺し屋が子供を助けるために自らの命を賭けたり、
人の持つ二面性が対比される部分も面白かった。

また世界を変えるのは自分自身であるということも
随所にちりばめられており、
精神世界に興味のある人には惹かれる内容であった。
ここに監督が宗教性(カバラ)を深め、
それを現実世界に応用しようとしている姿勢をうかがわせた。

あえて注文をつければ、もっともっとシンボリックな内容にして、
見る人によって実在した人物が
異なってくるように仕向けたほうが良かった気がする。

ピンクパンサーのように思い切り
エンターテイメントと虚構の世界を用いるのも一手だろう。

この映画の面白さはおそらく殆どの人は理解できないと思う。
精神世界に興味を持っている人でないと
あちこちにちりばめられたメッセージを読み込めない。

緊張の連続も良いが、ゆるめゆるめ、緊張させるほうが
もっとメリハリがあり、人の心の奥に入っていくのではないだろうか?

誰もが受ける内容を7-9割、
1-3割は精神的なものに深まっている人たちに受けるように
今後はもっとエンターテイメントするか、
マニア向けにシンボル化をもっと極端にした映画を観てみたい。

ガイ・リッチ監督の精神性はこれでかなり感じ取られた。
映画が終わった後も、この映画のことを考えさせられたと言うことは、
間違いなく私には良い映画だったと思う。
次回作品により希望を持っていたい。

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