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2007年12月10日 (月)

副作用と中道

父を医者へ連れて行く。便秘気味なので少し疲れている様子。結果は、先日いただいた風薬が原因だった。ある意味ホッとした。

副作用と言うことは、常に想定しておく必要がある。時には、治療する病よりも副作用のほうが強いこともある。時には副作用が致命傷を負わせる場合もある。どんな場合でも、やはり副作用を想定する必要があろう。

これは病だけではない。人体に無毒無臭無色のFHCフロンも、オゾン層という地球の表面の保護膜には害があった。原子力発電も放射能という副作用がある。現在研究が遅々とはしているが進められている核融合もなんらかの副作用があろう。太陽光発電も、地球外のエネルギーを持ってくるわけだから副作用はあるはずである。

もちろん治療そのものを否定しているわけではない。放射線治療によって救われた人も大勢居る。私の回りにも何人もそういう方がいらっしゃる。フロンも多くの喘息患者の命を救ってきた。私もそのうちの一人だ。ここがバランスの問題だと思う。万能薬など存在しないと言う前提に立てば、さまざまな対処品を生み出す場合でも過剰生産はなくなるはずだ。核施設もしかり。やはり乱立させすぎなのではないだろうか。本来ならば各施設は世界中の英才が寄り集まって管理すべきものであるが、今は各国の思惑の中、政治の道具になってしまっている。教え子の一人がこの原子力に関する研究職についている。彼のような人材が政治に左右されるのは悲しい限りである。原子力は一部の人類だけのものではないはずだ。

このバランス感覚を失わせている最大の問題は私たち宗教人にも責任の一端がある。私たちがもっとしっかりしてさえ居れば、科学偏重、政治偏重、宗教偏重といったバランスを失った考え方を是正できたはずである。中道を説く東洋思想。これをもっと普遍的に全人類に知っていただく方法を考案する必要があろう。私は真言密教者であるが、もっと聖書やコーランも学んで、その中にこの中道を見つける必要があるかもしれない。

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