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2007年11月29日 (木)

『羅生門』を久しぶりに読む

寺子屋の卒業生(高校生)が勉強に来ている。今日は漢字の勉強をしていた。内容は芥川龍之介の『羅生門』。ところが、その生徒は教科書を持ってくるのを忘れたらしく、少し困ってしまった。そこでweb検索。googleの登場だ。wikepediaや映画についての一覧が出る。すると、www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/127_15260.html  に全文が掲載されていた。なかなか面白い漢字が豊富に乗っている。さすがに芥川。その生徒のおかげで、久しぶりに『羅生門』を読ませてもらえた。かつて読んだときとはずいぶんと印象が異なる。学生時代は時代背景の面白さに惹かれた。数年前は人物のやり取りの中で、人間の面白さに惹かれた。今回は、微妙な表現に見え隠れする芥川の声に惹かれた。その時々の感想が今の私を形成しているので、過去の私を否定するつもりはない。今でも、初めてこの作品に出会っていたのならば、時代背景に惹かれたように思う。京の都の九条通り。東寺の近辺で荒れ果てた羅生門。羅城門とも呼ばれる。やはり時代背景は今読んでも面白いと感じる。

ふと気付いた。過去に体験して感じたことは、今だからこそ今の視点でいろいろ解釈するが、やはりその初めての体験の瞬間瞬間が今の私を形成していることには間違いない。自分にとって厭なことも、それは否定するべきものではなく、今の私を攻勢するのにとても大切なことであったはず。そこは過去の道しるべであり、これからの参考書となりうる。これは個人のことばかりでなく、歴史もまた同じことが言える。歴史は参考書。未来を紡いでいくための大きな道しるべ。それらを否定するのではなく、未来に活かすことをもっと真剣に取り組んでいきたいと感じた。

非常に短絡的な考え方だが、この小さな思いを起こさせてくれた『羅生門』に深く感謝する。

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