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2007年11月28日 (水)

「コトの本質」 自然科学者が書いた哲学書

「コトの本質」。地球物理学者の著者に同級生がインタビューをして成立した本。普段は分かりやすい口調で定評がある著者だが、その普段着の世界を垣間見た気がする。やはり只者ではない。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062136643/prpmenade-22

以下、前半からの引用

p.18  人間は、自分の求めているものを見るために生きているのだ。そう私は思います。

p.22 自分という存在を外から見て、全体の中での客観的位置づけができるかどうかが、重要なのかもしれません。

p.26 生きるとは何なのか?そう問われれば内部モデルを作ることですよ、と私は答えています。

これらの言葉を見ていただけば分かるように、著者は自然科学者であると同時に哲学者でもあることが分かる。だからこそ、MITやNASAが彼を囲いたがったのではないかと感じる。還暦間近の著者。現在は東大の大学院の教授だが、この地球のためにもWEB上で彼をモット活かしていただければと感じる。定年制も大事だが、一般をはるかに超える業績のあるものには、客観的な方法を用いて定年制の例外にするようなものもあってもよいように思える。

後半の面白さも秀逸。考えることを大切にする人や、知的なことに興味のある方はぜひ読んでいただきたい。宗教者としても大切にしたい内容が鏤められた逸品。

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