マドンナがワールドツアーで展開したクリントン財団と提携した平和運動。共和党を批判し続けた。そしてアメリカの中間選挙。明らかにマドンナのコンサートはアメリカの中間選挙を意識したものだった。
そして、中間選挙の結果、民主党が勝利が決定。これで議会は民主党、政府が共和党となった。いわゆるねじれ現象だが、逆に言えばアメリカらしい体制になったともいえる。それは議会と政府の意見が異なってもどちらもアメリカという国の意思というダブルスタンダードになったことだ。今後は、アメリカの意思を確認する際は、政府発表と上院下院両院の議会の院内総務の発表の両者を同じくらい重きに見なければならないだろう。
今回の選挙前に政府はまず戦争に関わる仕掛けをした。特に東アジアでは北朝鮮に暴発させるような動きを見せ、北朝鮮は核実験に。それにより極東地域に軍事力が必要となり、民主党よりも共和党を必要とする雰囲気を演出した。また金融にも仕掛けをした。原油高で煽っておいて、いったん株価を下げさせる。そこから原油に流れたお金を再び原油安にし、そのお金を株価に注ぎ込む。それによって史上最高額の株価を選挙前に演出し、共和党を勝利に導こうという作戦だったように思う。
しかし、共和党政府が思うようにはならなかった。軍事面でも経済面でもなく、アメリカ国民はイラク問題を重要視した。イラクは第二のベトナムとなってしまったのである。アメリカ人にとってのベトナム戦争の傷は深い。その傷の深さをアメリカ政府は過小評価してしまったのではないかと思う。またアメリカ国民は自分で考えるということを忘れていなかった。アメリカという国を動かす人たち以上にアメリカ人は大きな力を持っていた。
太平洋戦争で日本がアメリカと戦争になってしまった最大の原因は何か?それはアメリカ国民に対して自分たちの窮状を訴えなかったことであるといわれている。アメリカ政府とのみ交渉をしてしまった。もしあの時、ありとあらゆるマスコミを使い日本の窮状をアメリカ国民に訴えかけていたら戦争にはならなかったという。それほどアメリカ国民の意志の力は大きい。
さて今回の中間選挙で共和党政府がもし勝つとしたら、本当は選挙前にチェイニー副大統領とラムズフェルド国防長官の二人を更迭しておくべきだったように思う。しかしブッシュは人が好すぎたようだ。国よりも友人を大切にした。アメリカは国を思うよりも、身近な人を優先する人物をトップに置いてしまっていたのだ。
今後は民主党と共和党の駆け引きの中で、アメリカらしいダブルスタンダードな政策が展開されていくと思う。ここを見て私たちがどう感じるのか、ニュースだけではなく、そのニュースの裏側にあるものを見つめていければと思う。
これで2008年の大統領選挙はヒラリー・クリントンに決定。日本としては、今後は民主党とも太いパイプ作りをしていく必要があろう。さて、日本政府にそこまでできる人がどこまで居るのか、じっくりと見つめて行きたい。
それにしても、中間選挙前にワールドツアーを行い、DVDも発売してブッシュ批判を展開。コンサートに来ている観客はそれに大喜び。少なくともマドンナの二万人以上のコンサートの来た人たちは、共和党よりも民主党を応援しただろう。そしてついには民主党勝利へと導く担い手の一人となっていたマドンナ。彼女にはビックリさせられる。
左写真はLAステープルスセンターで・・・・。大きなカメラじゃなければ撮影は許可してもらえた。ビックリ・・・。でも動きが早すぎてきれいに取れなかったのが残念・・・。
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