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2006年10月25日 (水)

奥山から追い出された熊

奥山から熊が出没。岐阜市でもこんなニュースが流れてきた。そして、人の行動はこの熊を撃ち殺すこと。この熊がなぜ出てきたのかという根本原因を考えず、餌がどうだとか、個体数がどうだとかいう、目先の問題しか語られない。奥山に熊が住めなくなっている。その熊の出没は現象に過ぎない。奥山に何が起きているのか、ここを見つめなくては、本質が見えてこないのではないのか。熊は私たちに奥山が狂い始めていることを語ってくれている。その奥山を狂わせてしまったのはいったい何なのか、検証しなくてはならない。大自然に耳を傾け、目を凝らし、皮膚感覚で知らねばならない。この問題は奥山だけでなく、あちこちに起きている。南極上空のオゾン層もその一つだろう。今年のオゾンホールは、史上最大のものだった。大きさはロシア・中国・モンゴル・北朝鮮・韓国・日本の総面積よりも広いものだった。ヒマラヤも雪が解けてあちこちに湖が出来てしまっているという。砂漠も荒れ始めているし、アマゾンの森もかなりの痛手を受けている。気候も世界中で狂いが生じ、予想が難しくなってきている。奥山から出てきた熊は、まさにこの世界的な現象の一シンボル。ここを知れば、田畑を荒らされ、命まで失った方々には気の毒なことだが、全てを熊の責任にし、むやみに熊を撃ち殺すことに目が行かなくなると思うのだが・・・。田畑を荒らさせ、命を奪わさせたのは、人間そのものであるということを私たちは知らねばならない。私たち自身が、熊に田畑を荒らさせ人を殺させてしまっているといえるのではないだろうか。

熊は奥山(おくやま)にすむからクマという。この熊を奥山から人里に引き寄せているのは、他でもない私たち自身であることをもっともっと自覚する必要を感じる。この痛みは人事ではない。

北海道の森に住むオジジとオババのお話会が本堂であった。これに対する報告は明日にでもしようと思う。

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