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2006年5月 3日 (水)

憲法記念日に十七条憲法を思う

憲法記念日。私は憲法に対して一つの思いがある。それは九条の問題ばかりに眼が行き、憲法全体の哲学が見えないことに対する憂いだ。憲法という言葉の日本の初出は、官僚のあり方の規範を垂れた『十七条憲法』。かの聖徳太子が心よりの願いを言葉に表したものだ。今の憲法とは、その憲法という意味合いも随分と異なっており、この中には今の時代に合わないものもたくさんある。君臣のあり方などは今の時代とにそぐわないものであると思う。しかし、有名な第一条の前半部分と第十条は、この日本のあり方を示す上で、最も大切な哲学ではないかと思う。この第一条と第十条の精神を、前文に記すことで、日本という国の哲学的な基盤ができるのではないだろうか?この文章に反対するものはまずいないのではないか?憲法論議が盛んになり、国会でも特別委員会が出来上がった今だからこそ、この十七条憲法を見直して、国の哲学的基盤にすべきではないかと思う。

己のみが正しいと思うな。他者には他者の考え方があり、それを尊重することはとても大切なことである。国際協調の時代、まさにこの第一条と第十条の精神が重要だと思う。むしろ私たち日本人は胸を張って、この第一条と第十条を世界に向けて発信すべきときではないだろうか。

中国や韓国との問題にしても、アメリカとの付き合い方、アジアとの付き合い方、欧州、アフリカ、南米、オセアニアとの付き合い方、その哲学的な基盤に基づいて、日本の考え方を主張すれば、もっと大きな流れが出来上がると感じているのは私だけだろうか?

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