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2006年4月 4日 (火)

ロバート・フロスト

ロバート・フロスト。アメリカの感傷派の提喩詩人。恥ずかしながらつい先日まで私は全く知らなかった。アメリカの友人のレスリーさんに、詩人の代表者を尋ねたら、彼女のお気に入りがロバート・フロストということだった。レスリーさんが学生時代に学んだ詩のなかでも、特に岐路に立たされているときの詩は今も印象に残っているという。

ロバート・フロスト。はハーバード大学・アマースト大学などにも在職。ピュリッツアー賞を四度受賞。面白い逸話がある。八十六歳の時にケネディの大統領就任演説で「ニュー・フロンティア」という詩を朗読するはずだった。おりしも、強風。手元の原稿を吹き飛ばしてしまった。彼は手元に残った原稿を捨て去った。そして原稿無しで暗誦し始めたというのだ。名演説家のケネディが就任演説の際に選んだロバート・フロスト。ここにはアメリカの良心があるような気がする。

彼の詩の形体は、比喩表現、特にsynecdoche(提喩法)を用いた。提喩法とは部分で全体を、全体で部分を暗示するレトリック(修辞法)。なんとなく弘法大師の詩とか表現に通じるものがある。あえて言えば真言密教的な表現方法。彼は敬虔なクリスチャンだったが、彼の宗教ではなく、彼の信仰に詩を通じて触れることで、またレトリックに触れることで、私自身もより深められる気がしている。

今日、amazonから数冊の本を手に入れた。彼は1963年一月に逝去した。その年の11月に私は生まれ10日後にケネディはダラスで悲劇を迎える。小さな縁を、フロストに感じた。アメリカの心の一人であるロバート・フロスト。これから彼の心に触れてみようと思う。

彼に出会えたことに感謝。彼を教えてくれたレスリーさんに感謝。彼を調べることを通じて学んだことに感謝。大いなるメッセージに感謝感謝。

彼のことはまた後日。今宵はこれまで。

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