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2006年2月 6日 (月)

ある陰徳の人の葬儀

今日はある陰徳の方の葬儀の導師をした。家族葬で心から送り出すことのできた心温まる葬儀であったと思う。定年退職をし30年。共働きの娘夫婦に代り、幼稚園の送り迎えなど二人の孫の面倒をよく看たそうだ。そうしてなによりも、30年の間、共用アパートの周りの掃除や草取りを黙々とこなし続けたとのこと。自治会長から市長へ表彰の推薦も何度もあったそうだが、そのたびに断られたという。口では簡単に言えるが、定年退職をした方でここまで遣り通すことはなかなかできるものではない。その後姿を見てきた娘婿もまた、広域の町内のために、また老人たちのケアのために見事なくらいに働かれている。人は口ではなく、背中で語ることにより、次世代に様々なことを伝えて行くということを改めて感じさせられた。

そういえば、私は母方の祖父の背中を見て育った。祖父は赤貧の中を家族のためよりも、町内のため、九州などからの出稼ぎに来ている人のため、北海道の鶴たちのため、尾張一宮真清田神社の神々のために働き、周りの人から「おとうちゃん」と呼ばれて親しまれてきた。実に多くの人が出入りをする家であった。私が僧侶になった最大の要因はこの祖父の初孫として背中を見てきたからだということを思い出した。

陰徳積善の行為は、時を経ても次世代に受け継がれていくのだろう。

このような方の葬儀の導師を勤めさせていただき感謝。また亡き祖父にも感謝。

grandpa002 この写真は二年前に私の亡き祖父が節分で豆まきをしてくれたときのもの。私よりも僧侶らしかった・・・。

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受信: 2006年2月 9日 (木) 07時01分

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