#中学生と和尚 vol.001 なぜ仏陀を「ほとけ」さまと呼ぶの?
#中学生と和尚 vol.001
「ほとけ」とは?
<登場人物>
和尚(おしょう・とある密教寺院の住職)
まや(中学生)
<場面>
学習塾を兼ねる寺子屋が始まる前の会話
まや:こんにちは
和尚:おお、まやちゃん。こんにちは。今日も早いねぇ。
まや:訊きたいことがあったので。
和尚:ほぉ、部活はちゃんと出たのかい?
まや:出ましたよ。急いできたんだかから。
和尚:ところで、訊きたいことって何だい?
まや:仏さまはなぜ「ほとけ」さまっていうのですか?
和尚:おお、いきなりストレートな質問だ?
まや:小学生みたいかなぁ?
和尚:いやいや、大切な質問だよ。
たぶん、ほとんどのお坊さんも
知らないことだよ、その質問は。
まや:えー、そうなの?
和尚:仏さまはね、インドの言葉では
ブッダ(仏陀)というんだ。
まやちゃん、「あっ、そうかぁ」って思うことはない?
まや;あるある
和尚:その瞬間にまやちゃんは、
小さな仏陀になったんだよ
まや:えっ?
和尚:仏陀とは
「きづいたひと」「めざめたひと」
っていう意味があるんだ。
まや:私も仏陀?
和尚:そうだよ
まや:でもなんで仏陀じゃなくて、
「ほとけ」さまっていうの?
和尚:なんでだと思う?
まや:うーん・・・「ほと」って
少しだけ「ブッダ」に音が似ているぅ
和尚:おお、ビックリ。本当にそうなんだよ。
インドの言葉の仏陀を
(黒板に「浮屠」と記す)
中国語にした時に浮屠(ふと)ってしたんだけど、
それが日本に入ってきて、
発音が「ほと」になったんだそうだよ。
まや:ええ?。当たってたのですか?
和尚:和尚さんもビックリ、大当たり。
まや:浮くに屠殺の屠ってなんだか
仏さまっぽくない。
和尚:ほんとだね。屠殺の屠は殺すっていう意味だから
ビックリだよね。
まや:他の文字はなかったのかなぁ。
だから「仏陀」って漢字にしたのかもね?
和尚:「仏(佛)」という文字も
わざわざブッダのために作られた漢字らしいよ。
でね、話は戻して、
その「ほと」にケを付けたんだって。
まや:「け」ってなんなのですか?
和尚:「け」はあまりよくわかっていないんだよね。
まや:ふーん
和尚:昔々の古い言葉では、「け」を、
人をあらわすことばとして
言葉の最後に付けたみたいだから、
そうじゃないかなぁって言われているけど
よくわからないんだよ。
まや:ほとけさまでも分からない・・・
アハハハハ・・・じゃなくてケケケケケ
和尚:(苦笑い)
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