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2022/05/08

花祭・灌仏会・甘茶がけ お釈迦様のお誕生日

花祭を行います

あれ?お釈迦様のお誕生日、花祭は4月8日ではないの?と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そうなんですよ、四月四日です   えっ?ではなぜに五月八日?

ちょっとお経を覗いてみましょう。

あれ?阿含経という いわゆるお釈迦様の生涯・言動を記したお経に、お釈迦様のお誕生日を明確に記したお経は殆どありません

古代チャイナの撰であるお経に四月八日とされているものもありますがどうもこれも当てはめたにすぎないようなのです

どういうことかというと

東南アジアの上座部仏教では仏滅紀元という暦が用いられており、そのウェーサーカ祭の日を誕生日とされています。実は誕生日だけでなく、成道も入滅もこの日とされ、最大のお祭りとされています。

インド暦第二月Vaiśakhaの第一満月の夜(旧暦の45月)とのこと。サンスクリットのVaiśakhaがウェーサーカーというスリランカのシンハラ語になったと言われています。

これが古代チャイナに伝わった際に、古代チャイナは今で言うところの旧暦を用いていましたので、四月十五日あたりでした。ところがウェーサーカーは十五日なのですが、一週間前の八日から始まりますので、どこでどうなったのか古代チャイナでは旧暦の四月八日ということになりそれがチャイナ全土に広がり、日本にもその説が取られました。

ところが明治維新・明治の改暦で日本は旧暦を改め、グレゴリオ暦・新暦を用いるようになりました。

そうなると四月八日ですと今までの季節から一ヶ月ほど早くなってしまいます。

 

ここでお寺は三派に分かれました。

・一つには季節感としては一ケ月ほど早い新暦の48

・二つには月の形を重視する旧暦の48

・三つには季節感を重視する58日 つまり月遅れ。

 

ということで私が住職になってから、これらを試したのですが、やはり月の形が大切なのでしょうか、高家寺では基本的に花祭は旧暦でおこなうことになりました。あっ他の行事では季節感を大切にする月遅れ、月送りと呼んでいますが、それを重視していますが、インドのお釈迦様ですので季節感よりもお月様かなぁと感じています。といいますのも密教の星占いと言われる宿曜は月の位置が最重要なので付きを大切にして行事を行うようになりました。

 

で、です 今年は偶然にもつく遅れの五月八日が旧暦の四月八日です。

これでおわかりいただけたと思います。少々お話が長くなりましたが、そういうことです(^^)

 

そこで高家寺では58日に甘茶がけを行います。詳しくは行事ののちにほうこくさせていただきますが。当日は甘茶も用意します。その甘茶は・・・・あっ、コレについては報告の際に・・・

5月810時から本堂で甘茶がけを行いますので、お越しになられる方は058-371-2821またはosho@kokeji.comまでご連絡ください

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