千の風になって 続きの詩を作ってみた
今日の法事でお話した法話を記します
昨年末から「千の風になって」が流行し
あちらこちらで歌われています。
残された遺族の心を慰めるものとしては
高く評価されるものなのでしょう。
ところが私はこの歌を聞くたびに違和感を覚え
どうしてもお寺で流す気にはなれませんでした。
その理由は曖昧模糊としているのですが
とにかく違和感があったのです。
あるとき、高野山真言宗管長である師よりお話を伺いました。
本来、死者の魂を死んでまでも利用しようとすることは
今までの日本ではありえなかったという旨のお話です。
もう少し具体的な話だったのですが
その点は割愛させていただきます。
師よりの受け売りかもしれませんが
私なりに納得し
なぜ自分が曖昧模糊としながらも
受け入れることができなかったのかが見えてきました。
そこで私なりに続きの歌をつけたいと感じ
私なりに作ってみました。
今までは死者から遺族への言葉ですが
続きは遺族から死者への言葉です。
安らかに菩提を弔うためのもの。
強くこの世を生きていくと言う決意。
これらがあって初めて私はこの歌が完成すると感じます。
死者をむりやり蘇らせるようなことではなく
死者から何かを得ようとするのではなく
残されたものが死者のために何かをしようとする行為こそ
尊いように思えます。
与えたものこそが与えられる
そのことを真に受け止めて欲しいという思いから
非才ながら詩をしたためました。
誰か作詞の才能があるひとに
私のつたない詩の内容を汲んでいただき
より素晴らしいものへと
完成してもらえると
より日本人の心のあり方を
本来のあり方に戻せるように思います。
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あなたのお墓の前で もう泣かない
私はもう大丈夫 強く生きていけます
千の風に
千の風にのって
あの大ききな光に
溶け込んでください
秋には実が落ちて 大地に息づいて
冬が過ぎ去り 次なる命を育む
あなたのおかげで私は目覚めた
今度は私があなたを祈る
あなたのお墓の前で もう泣きません
あなたに感謝の心で ただ祈るだけ
千の風に
千の風にのって
あの大ききな光に
溶け込んでください
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