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2008/05/21

普賢菩薩 5月仏部

普賢菩薩
[読み]ふげんぼさつ
[真言]オン サンマヤサトバン

[特徴]文殊菩薩と共に釈迦如来の脇侍、胎蔵中台八葉院の四菩薩の一、金剛界曼荼羅金剛薩埵よ同体。金剛心、菩提心、徳、大捨無量心を司る。菩提行をよく行じ衆生をよく引導する菩薩で、一切平等建立如来でもある。宇宙がなくなるまで、衆生が居なくなるまで、衆生の業がなくなるまで、衆生の煩悩がなくなるまで、自らの願いは尽きることがないという衆生済度の大誓願を立てている。

<<メッセージ1>>
何かを得るには手に持っているものを手放さねばならない。物事に執着せず、勇気をもって進め。あなたは願いそのものだ。既に目的に到達したのと同じだ。
《解説》
普賢菩薩は堅固な菩提心を表す。菩提心は、花にたとえるならば種。種が植えられるからこそ、芽が出て、根が出て、花も咲かせ、実もなる。種こそがすべての始まりである。逆に言えば、種をしっかりと蒔けば、収穫も得られたと同じことである。それと同じようにすでに種は植えられている。それを上手に育てさえすれば目的に到達したことと同じなのだ。さらに普賢菩薩は、四無量心のうち、大捨無量心を司る。手に何かを持っていると、次なるものをつかむことはできない。どこかに放り出さなくてもいい。その場に手に持てるものを置き、まず手の内を空にすることだ。そうすれば、果実を得ることができる。持てるものを手放すことで、次なる果実を得られたと確信して欲しい。
自らの胸の辺りに大きな月輪(柔らかに光り輝く満月)を想いうかべ、そこにあなたが行おうとしていることのシンボルを置くことだ。そのシンボルは、文字であってもよい。何か形であってもよい。そのシンボルを心に置くことで、あなたの意志はより堅固になっていくだろう。

<<メッセージ2>>
何かに執着していないか?あれもこれもと欲張っていないか?持てるものを手放して、他者を潤おそう。直接、自分に利得のない分野へ供することにより、より大きなものを得ることができる。
 《解説》
何かに執着していると、そこから身動きが取れなくなる。身動きが取れないとせっかくの果実を得ることができない。執着心を離れなければ成らないときが来ている。
だからといって、執着心から遠ざかるには布施ががもっとも有効だ。自ら持てるものを持てないものに提供することで執着から離れていく。特に、見返りのない分野へ提供することは大切だ。大成功を収めたものが、自らの得にならない分野へ寄付するのは、布施の効果や意味を本能的に分かっているからだ。成功してからではない。成功する前に提供しよう。普賢菩薩に祈りを捧げ、今すぐにあなたの持てるものを持てないものに手渡そう。そうすることで、空になったあなたの手元に、望むものよりも大きなものがやってくる。

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般若菩薩 5月菩薩部

般若菩薩
[読み]はんにゃぼさつ
[真言] オン チシュリ シュロタ ビジャエイ ソワカ 

[特徴] 智慧である般若波羅蜜は暴風雨にも微動だにしない、山の中の王の須弥山に喩えられる。全てのものを受け入れる大海にも喩えられる。般若菩薩は般若波羅蜜の象徴。尊形は女尊。そのために仏母・覚母とも呼ばれる。般若心経の真言「ギャーテイ ギャーテイ ハーラーギャーテイ ハラソウギャーテイ ボウジー ソワカ」は、大般若菩薩の大心真言とされる。

<<メッセージ1>>

暗闇を照らせ。ありのままに見よ。右でも左でもない。上でも下でもない。あなたの求めるものはここにある。
《解説》
真っ暗闇を照らすときには灯火が要る。灯火があれば、暗闇で見えなかったものが見えるようになる。灯火は般若の象徴。灯火と同じように般若(智慧)は、暗闇を照らし出す智慧。もっと進めて言えばと、特別に得るものではない。誰もが備わっている、ありのままに物事を観ることを般若という。般若の灯火で心の中を照らし出すと、必要としていたものはどこか遠くにあるのではなく、目の前にあることに気づく。目の前にあったのに、暗闇でそれに気づかなかっただけなのだ。
あなたの暗闇に光を当て、物事をありのままに観ることを勧めている。そうすることで、本当に大切なものを見つけ出すことができる。

<<メッセージ2>>
真実から目を逸らしていないか?暗闇の中でもがいていないか?光を照らしありのままに見ることで、今の苦しみから解放される。
 《解説》
暗闇の中では、いたずらに不安が募っていく。悲しみや苦しみの想像が膨れ上がり、自分自身で巨大な怪物を作り上げてしまうのだ。しかし、実際にはそのような怪物など居るわけではない。ただ自分の恐れが引き起こしているに過ぎないのだ。その怪物から逃れるためには、ものごとをありのままに見つめ、それを受け入れることから始めねばならない
暗くした部屋に、蝋燭などで灯火をつけ、般若心経をお唱えすることだ。部屋を暗くすることで、蝋燭の明るさを実感できる。「暗闇に包まれた人生こそが、実は明かりの意味を知る最大のチャンス」ということを知るとき。般若菩薩に祈りを捧げ、あなたの暗闇を照らして、ありのままに見よ。そこには恐れるものは何もない。

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金剛香菩薩 5月供養部

金剛香菩薩
[読み]こんごうこう
[真言] オン バザラドベイ アク

[特徴]金剛界外四供養菩薩の一。アシュク如来が、大日如来を供養するために流出した菩薩。香を焚くと速やかに広がるところから速疾を意味し、香が悪臭を消すところから煩悩という悪臭を消しさる適悦無碍の智を司る。

<<メッセージ1>>
薫香は素早く部屋の中を広がるように、あなたの思いも素早く広げるときだ。悪臭を消し去ろう。悪習を断ち、速やかに行動し、工夫努力を続けるとき。
《解説》
薫香は焚き続けるもの。続けることは継続を意味し、精進を重ねていくことを象徴する。また悪臭漂う場所でも、香りよい薫香を焚けば、心地よい香りへと変わっていく。薫香は素早さと、悪い習慣を断つことを意味する。
今までの悪習を断ち、速やかにあなたの心の底の思いを達成することを望んでいる。そのためには、速やかに行動し、工夫することを続けることが重要な鍵だ。精進せよ。

<<メッセージ2>>
悪習という悪臭を放っていないか?自らに戒め、精進を続けることにより悪習から開放される。
 《解説》
 今までの生活の中で、知らぬ間に身についている習慣。そのなかでも、悪しき習慣は悪臭のように周りを辟易させるものだ。十善戒などの善き習慣を身に着けることで悪習を断つことができる。
部屋に薫香を焚き、精進をしていくことに意識を傾けることを、あなたに勧めている。まず一つの善き習慣を身につけ、悪習を断て。何度も何度も繰り返し繰り返し、善き習慣が身につくように、工夫努力し続けよう。

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不動明王 5月守護部

不動明王
[読み]ふどうみょうおう
[真言] ノウマク サーマンダー バーザラダン センダー マーカロシャーダー 
ソハタヤ ウン タラター カン マン

[特徴]大日如来が変化(へんげ)した尊。行者をよく守護し、よく仕え、仏法を障碍するものを断つ。忿怒の姿をするのは煩悩を憎むためであり、体から出る炎は煩悩を燃やし尽くすためのもの。内には慈悲の心を秘め、いつも衆生を救うわんと思っているために額には水波の皺があり、独り子を救うような慈悲をたれることを意味する弁髪を左肩に垂らしている。右手には煩悩を切り裂く般若利剣を持ち、左手には畏れて逃げ出す衆生を繋ぎ留める羂索を持っている。どの尊よりも早く願い事をかなえてくれる尊でもあり、日本ではもっとも人気のある仏の一人。

<<メッセージ1>>
中心軸がぶれないこと。中心軸がぶれなければ自由自在に動ける。今こそ動くとき。何事にも尽力せよ。
《解説》
不動明王は、その名前に反し最もよく動く仏である。では、なぜ不動明王なのか?スポーツや武道をするとよく分かるのだが、中心軸がぶれないものこそがもっとも自由自在に動くことができる。まさに、この中心軸がぶれない仏が不動明王。仏法の中心軸は、菩提心。堅固な菩提心を象徴する仏であるからこそ、もっともよく動くことができる。
今こそ行動のときであることを告げている。ただし、そのためには、心の中心軸をしっかりと保つことがキーワードだ。

<<メッセージ2>>
重荷を背負っていないか?重荷を下ろすときが来ている。神仏に懺悔せよ。そのとき望みが叶えられる
 《解説》
不動尊は、行者の懺悔を数えて、その望みを叶えることを誓願としている。生まれ生まれ死に死に、何度も繰り返してきた生。その間に私たちはあまりにも多くの罪障を背負ってしまっている。それは意識したものもあれば無意識のものもあるはずだ。その重荷を背負ったまま歩くと手足が自由に動かなくなる。その重荷を下ろすことを勧めている。重荷を下ろすには、懺悔がもっとも効果的だ。神仏に向かって礼拝し、その一回一回の礼拝のたびに、自分の背負った罪業が一つ一つ消えるとイメージする。懺悔によって、しがみついていた罪業を手放そう。手放せば次なるものが手に入る。欲しければ手放すこと。懺悔によって、罪業を手放し、あなたが本当に必要とするものを、その手につかもう。

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火天 5月天部1

火天
[読み]かてん
[真言]オン アギャノエイ ソワカ

[特徴] 十二天の一。西方の守護天。インドのアグミこと。人間と天の神々の仲介者として火の神として古くからインドで尊崇される。火を燃やし、その中に供物を入れるといち早く煙となって天に昇るからである。また水の難がある場合、煩悩を焼き尽くすには火天に祈ると良いとされる。さらに、火天が喜ぶときには、人身の熱気が時にしたがって増減し、時節の温暖が順調であるという。
火天に十二の火があるという。智火(増益)・行満(息災)・風燥・三角赤色(敬愛)・仁恵哀憐・忿怒(降伏)・温腹・費耗・意生・受食・悉成などがそれである。

<<メッセージ1>>
あなた自身が炎となって、周りを温め、暗闇を照らし出せ。
《解説》
火を用いることで、人類は知恵を増進させていくことができた。暗闇を照らし出し、食物に火を通すようになり、大いなるエネルギーを活用するようになった。また火は智慧の象徴。智慧は煩悩を燃やし尽くす。
周りに明かりがなくても、あなた自身が灯火となれば、他者の消えた灯明に火を点けることができる。一つの灯火が万灯へと連なっていく。
 暗闇に灯火を点け、明るく照らし出そう。寒く凍える場所では、炎によって温めていこう。身体も言葉も心の内も、炎の持つ力を上手に活用し、力強く温かく、活かしていくときが今だ。

<<メッセージ2>>
願いばかりを望んでいないか?あなたの煩悩をまず燃やせ。その火は智慧であり、周りやあなた自身を温め、光を与えてくれる。その火はあなたの願いを速やかに叶えてくれる。

《解説》
火は煩悩を燃やす智慧の象徴。智慧を使い、周囲を利益しよう。周りを利益することによってあなた自身が誰よりも利益を得ることができる。火天に祈ると天にいち早く願いが届くという。智慧の火により煩悩を燃やすことによって、あなたの願いはかなえられる。

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福禄寿 5月天部2

福禄寿
[読み]ふくろくじゅ
[真言]ナム フクロクジュ

[特徴] 七福神の一。福(幸運・子孫繁栄)・禄(財産)・寿(長命長寿)の化身。。短身、長頭で、ひげが多く、経巻を結びつけた杖を携え、多く鶴を従えている。中国では南極星の化身。

<<メッセージ1>>
幸運・財運・長寿に守られている。今の自分に十分感謝しよう。
《解説》
中国では、三つの徳を大切にしている。福(幸運・子孫繁栄)・禄(財産)・寿(長命長寿)がそれだ。人には天が定めた命数がある。長い短いは他者が決めることではなく、その人自身が感じること。守護尊カードは、今の自分とその環境に深く感謝の祈りを捧げることを臨んでいる。ありがとう。随意となえることで、三つの福徳がますます増進していくだろう。

<<メッセージ2>>
幸福になりたい、財運に恵まれたい、長寿で居たいと願ってないか?希望は今の自分の否定であり、今の自分が福徳に恵まれていないと宣言することになってしまう。希望するより感謝せよ。今の自分にも未来の自分にも感謝するとき、真の福徳は引き寄せなくても向こうからやってくる。
 《解説》
守護尊カードは、あなたに「望む」ことよりも「感謝する」ことを勧めている。幸運は自ら引きよせるものではなく、向こうからやってくるように見える。より大きな視野で見ると、それはやってくるのではなく、実は自分の思念が作り出しているものであることがわかる。「しあわせになりたい」「おかねもちになりたい」「長生きしたい」と願うことは、現状を否定しているに他ならない。今の自分をまず認めるところから始めよう。そしょいてそれを大いなる命に感謝するとき、寿老人はあなたと共にある。

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